類似業種比準価額方式では評価会社の「配当」「利益」「純資産」の要素を元に評価します。計算される株価は、上場会社の株価に比準して計算します。
(1) 類似業種比準価額の計算方式
類似業種比準価額方式は、類似する業種の上場会社の株価に基づいて、自社株の評価額を計算する評価方法のことを指します。株価の価格を決定する要素には、配当、利益、純資産価額が基本となっています。
本来であれば、他にも事業内容や将来性、経営者の能力など数値化することが難しいデータも含めて算出すべきなのですが、こういった要素まで含めるのは現実的ではありません。したがって、ここでは、上述の3つの要素に基づいて検証します。
(2) 類似業種比準価額のポイント
1.「配当」「利益」「純資産」の3つの要素が基準
批准する類似業種に比べて、自社におけるこれらの要素が高い場合、当然自社株の評価額も高くなります。業種目については、評価会社の主な業種に応じて判定しますが、複数の業種を含めて兼業している場合は、業種の中でも単独で売上高が50%を越える業種から選ぶことになります。
2.原則として直前2回の期の決算数値から計算する
決算期を越えると比準要素が変わります。つまり、決算での業績が株価に直接影響することになります。
3.利益は3倍にして加重する
株式の価値を決める非常に大きな要素は利益です。つまり、利益は株価に大きな影響を与える為、利益については3倍にして加重します。