類似業種の業種判定方法を教えてください

類似業種比準価額を行うための前提条件として、評価の対象となる会社の業種がどのような業種に該当するかを判定しなければなりません。このルールは国税庁長官が定めているものですが、一定の基準に従って業種を判定することになります。

(1) 複数の業種を兼業している場合
まず、主要な業種としての評価を行います。主要な業種基準は、売上額が全体の割合の中で50%を越えるものを指します。

(2)類似業種の株価を判定する
類似業種を判定したら、次は株価の判定を行います。国税庁が公表する「類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等」に基づいて株価の評価をします。該当する業種目の分類が「小分類」「中分類」「大分類」によって区分されています。なお、通常は小分類に振り分けられるのですが、納税者の選択によっては中分類の業種目を類似業種とすることは可能です。
また、業種目が小分類に区分されていないこともあります。この場合は中分類に属することになるのですが、納税者の選択によっては大分類の業種目を類似業種としても良いことになっています。

例えば、主要な業種目が「不動産賃貸業」であれば、類似業種比準価額は「102(大分類) 不動産賃貸業(中分類)、管理業」となります。しかし、不動産賃貸業という面から、不動産の別の業種目の分類である「100 不動産業 物品賃貸業」を選択することもできます。
このように、類似業種の株価や比準要素(配当・利益・純資産)に基づいて計算された金額から、より節税効果が高くなる方の業種目を選択することは可能です。

(3)主な業種(取引金額割合が50%を越える業種)が無い場合
この場合は別の方法によって判定することになります。